在宅でのニーズがチームで共有できたALS利用者

利用者様の状態

 

  • 年齢・性別:50歳代・男性
  • 傷病名:ALS(筋萎縮性側索硬化症)
  • 要介護度:要介護5

 

 相談内容

 

  • 歩行が困難になり、何とか身体機能を維持させたいとの希望、相談依頼があった。
  • 人工呼吸器をつけてからは、在宅生活を維持したいとの希望が強くなった。

 

経過

 

  • 200X年:発症。徐々に症状は進行し、歩行困難が目立つようになる。
  • 200X年+1年:身体機能維持目的で訪問リハビリ開始。訪問看護・介護も併用している。
  • 200X年+2年:胃瘻造設。人工呼吸器装着。現在に至る。

 

リハ介入の効果

 

  • 筋力は徐々に低下し、現在も進行は続いているが、コミュニケーションはパソコンによる意思伝達装置を使用し維持できている。
  • 意思伝達装置は、足関節の運動で空気の入ったパットスイッチを押すことで操作している。

 

意思伝達装置:

   パソコンを使用して会話をしたり、テレビやエアコンなどの電化製品の操作もすることが出来ます。

   意思伝達装置には様々な操作スイッチがあり、手足だけでなく、瞼や目の動きを使って操作することができるスイッチもあります。

 

  • 訪問リハビリで足底筋の筋力を維持できたのと同時に、足関節の可動性を適切に維持できたことが奏功した。
  • 加えてエアパット(伝の心のスイッチ)を押すために足のアーチを最も効率の良い形態・かたさに保つことができた。
  • これは、やみくもに尖足防止の関節訓練を行っていたら達成できなかった。
  • 当利用者に関わる各職種が、コミュニケーション能力を維持することの重要性を意識し、チームとして共通認識を持つことでなし得た結果であった。