在宅で緩和チームが奏功した!!

~訪問リハビリは介護者の苦痛だって軽減できる!!~

利用者様の状態

 

  • 年齢・性別:70歳代・女性
  • 傷病名:変形性膝関節症 人工膝関節置換術後

                  大腸癌 肺転移 軽度認知症

  • 要介護度:要介護2 → 終了時4

 

相談内容

 

  • 右人工膝関節置換術後の膝の曲がりが悪く、日常生活に支障をきたしている。
  • 独居生活を何とか維持できないか。
  • 癌が見つかってからは、自宅で安らかに最後を過ごしてほしい。(訪問リハビリ利用中に癌が発見される)

 

経過


  • 当初は右人工膝関節置換術後に対するリハビリ利用だったが、大腸癌が発見され手術を行う。
  • 大腸癌の術後の経過は良好であったが、肺転移があり、徐々に体力全般が低下する。
  • 最後の5か月は、次女が介護のために同居。
  • 本人、次女、訪問リハビリ担当者ともに、苦悩の中にもわずかな楽しさを感じながら最後の時を過ごす。
  • 癌発見から2年度、永眠。

 

 リハ介入の効果

 

  • 夫とは死別しており、誰にもぶつけることのできない霊的な苦痛(※)が強かった。

 

 ※霊的苦痛:「どうして自分がこんな病気になってしまったのか」など誰にぶつけても解決できない苦痛。

 

  • 訪問リハビリ担当者はじっくりと傾聴し、膝の関節拡大、生活全般の改善と苦しみの軽減に努めた。
  • 膝の曲がり具合は良好とはいえなかったが、痛みは増強することなく生活ができた。
  • 訪問リハビリ・介護・看護がチームとして関わる中で、本人の苦痛が軽減できた。
  • 最期を看取るにあたって、訪問看護・リハビリの関わりが、次女の苦痛の軽減に奏功した。
  • 本人、次女、訪問リハビリ担当者の三者が「その人らしい」人生を全うした実感を持つことができた