利用者様の状態
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母親
- 介護度:要介護5
- 寝たきりの状態で、生活動作すべてに介助が必要な状態。
父親
- 介護度 : 要介護4
- レビー小体型認知症
- 幻覚・妄想による徘徊行動が頻回。
主介護者 : 娘
家族構成 : 娘夫婦、孫2人 の5人暮らし
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相談内容
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- 娘は日中仕事をしているが、在宅介護を希望している。
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娘が在宅介護をしながら、社会参加も継続できる様、父、母親2人のリハビリ依頼を受ける。
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リハ介入の効果
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母親
- すべての生活動作に介助が必要な状態であり、特に車いすやベッドへの移乗動作に対する介護負担が強い。
- そのため、関節可動域訓練や座位保持訓練などを実施するともに、娘に対しては介護負担を軽減させるために適切な介助方法を指導した。
父親
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自宅内だけでなく、屋外への徘徊頻度も高い。また、徘徊時の転倒も多い。
- 興奮や混乱をきたすと行動の予測がつかない。
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ケアマネージャーや家族と共同し、近隣住民に対して、父親の状態と発見時の緊急連絡先を通達することで、近隣住民の協力が得られるよう試みた。
- 近隣住民からの協力も得られ、父親を発見した際に連絡がもらえるようになった。
娘
- 仕事や主婦業もあり、心身への負担が強く、生活状況や介護状況などを十分に聞き取れる時間を設け、精神的フォローに努めた。
- また、連絡ノートを用いて、リハビリだけでなく、両親にかかわるすべての支援スタッフ(ケアマネ、看護師、介護士)と情報共有するとともに、娘との情報交換にも活用した。
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まとめ
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- 娘の社会生活を維持するために、介護負担の軽減に取り組んだ。
- 介護保険サービスだけでなく、近隣住民にも協力してもらえる様にチーム一丸となって取り組んだ。
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娘の訴えや相談に傾聴する間も十分に確保することで、在宅介護に対する不安の軽減させ、娘の社会参加のサポートをした。
- リハビリは、関節運動や筋力訓練することだけでなく、利用者とその家族が安心して在宅生活を過ごすことが出来るよう支援する専門職である。
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